長引くテレワーク生活。通勤の必要がなくなったことで、歩く時間や階段の上り下りなどのちょっとした運動の機会が減り、運動不足を実感している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

日常的にスポーツを行っている人でないと、なかなか身体を動かす機会は作りにくいものです。テレワークで自宅に籠っているとなおさらですよね。

今回は、働き方の変化がもたらした日々の運動量についての研究結果と、自宅でできる運動不足解消方法・アイテムをご紹介します。

テレワークの長期間化で運動量は減少、運動不足への危機意識も低下

テレワークが長期化することによって、人々の生活は大きく変わりました。とりわけ通勤の必要が無くなり、早起きや満員電車に揺られるストレスが減り、快適だと感じる方も多いでしょう。しかし一方で、歩いたり階段を上り下りするようなちょっとした運動の機会が減り、運動不足を感じるビジネスパーソンも少なくありません。

筑波大学は、国土交通省が2020年8月にWeb上で行った「新型コロナ生活行動調査」の結果をもとに、運動量や運動不足に対する意識を調査しました。

※運動量は、次の3つの時期の就業者の交通手段毎の移動時間データから算出。
・新型コロナの流行前
・1回目の緊急事態宣言中(2020年4月16日〜5月13日)
・その解除後

この調査の結果、以下のことが分かりました。

・通勤をしている人は、移動による運動量のほとんどを通勤で得ている
・緊急事態宣言中からテレワークを行なっている人は、テレワークによる運動不足をもっとも危惧、運動をする時間を増やしている
・新型コロナウイルス以前からテレワークをしている人は、移動による運動量がもっとも少なく、運動やスポーツをする時間も短いのに加え、運動不足への危機意識も低い

(画像出典元:筑波大学 「長期間のテレワークは運動不足への危機意識を低下させる可能性がある」

つまり、長期的にテレワークを行なうことで、運動量が不足するうえに運動不足への危機意識も低くなってしまうということです。テレワークを行なう社員への積極的な運動機会の支援や、個人においても意識的に運動をする機会を設けることが必要でしょう。

【研究代表者】
筑波大学大学院 システム情報系
谷口 守 教授
石橋 澄子(社会工学学位プログラム(博士前期課程)1年次)
参考:長期間のテレワークは運動不足への危機意識を低下させる可能性がある|TSUKUBA JOURNAL

テレワークの運動不足を解消する方法とは

テレワークによる在宅勤務が長期化することで、運動不足に陥るだけでなく、その状態が普通になり危機感も感じにくくなるということがわかりました。そのため、テレワークを行なっている方は意図的に運動をする機会を作ることが重要です。

ここでは、自宅で取り組める運動や運動不足解消グッズをご紹介します。

仕事をするときはスタンディングで!

仕事は座ってするもの!もしかしたらそれはただの先入観かもしれません。

1日の業務のうち、1時間だけでも立って仕事をすることで、座りっぱなしよりも血流が良くなり、腰痛や足のむくみなどの予防にもなります。また、座っているよりも立っている方が消費カロリーが多いのです。スタンディングデスクがない場合は、キッチンスペースなどを一時的に活用してみるのも良いでしょう。

スタンディングデスクのことをもっと知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
テレワークにぴったり!昇降デスクが在宅ワークにおすすめな理由

イスの代わりにバランスボールを活用!

運動不足の解消にオススメなグッズの一つが、バランスボールです。

バランスボールは姿勢を正して座らないとフラフラしてしまうため、無意識に腹筋周りに力が入ります。しっかりと仕事をしつつ、体幹も鍛えられるので一石二鳥ですね。また、腰痛や肩こりの改善にも効果があるともされています。なんと、習志野市役所などの自治体でも取り入れられているのです。

バランスボールは比較的安価に購入できるので、簡単にチャレンジできるのも良い点ですね。

デスク下におけるミニエアロバイクも

エアロバイクとは、自転車のペダルを漕ぐような運動器具です。スポーツジムによくある自転車のような乗り物が一番有名かもしれません。

テレワークの運動不足を解消するアイテムとして、デスク下におけるサイズのエアロバイクが再注目されています。仕事をしながらペダルを漕ぐ「ながら運動」で、簡単に運動不足を解消できますね。アイテムによっては、ワイヤレスで運動結果が分かるものや、負荷を変えられるもの等があるので、ご自身の好みに合わせて最適なものを選びましょう。

まとめ

テレワークが長期化することで、どうしても運動不足になってしまいますよね。意識して運動する機会を作らないと、運動不足に対する危機感も薄れてしまいます。

今回ご紹介した、簡単にできる運動不足解消方法やアイテムを取り入れて、ぜひテレワーク中の運動不足を改善していきましょう!