テレワークは多くの場合、パソコンがないと成り立ちません。ところが、ときにはパソコンが苦手な方と一緒に仕事をしなければならないこともあります。さらに、パソコンの操作に慣れているテレワーカーは、パソコン音痴の人たちのサポートを求められることもあるかもしれません。
本記事では、パソコンインストラクターの経験を持つライターが、自身の実体験をもとに、パソコン音痴なテレワーカーの苦手克服を促すポイントを紹介します。

パソコン音痴なテレワーカーとは?

若い世代であれば、自然とパソコンを使いこなせるイメージを持つかもしれませんが、年齢関係なく、パソコン音痴、パソコンが苦手というテレワーカーは一定数存在します。
ここで、パソコン音痴の「あるある」をご紹介しましょう。

デスクトップが整理されていない

パソコン操作に慣れておらず、必要なファイルやアプリを探すにも時間がかかってしまうため、ついついショートカットが増えたり、ダウンロードしたデータをデスクトップに置きっぱなしにするなどし、いつの間にかデスクトップがごちゃついてしまっているのは、パソコン音痴のあるあるです。

パソコンを操作するのがとにかく怖い、苦手

過去にパソコンを操作した際に、何度やってもエラーが出て思うように操作できなかったり、大事なデータを削除してしまったといった経験などから、苦手意識を超えて、恐怖心を抱いてしまっている場合もあります。

検索に慣れておらず、すぐ人に聞く

パソコンを操作する場合に必須なのが、検索スキル。パソコン操作と一言で言ってもできることは膨大で、すべてが一つのわかりやすいマニュアルになっているわけではないので、都度わからない箇所を調べたりしながら慣れていくことで、スムーズに利用できるようになります。ただ、そもそも、自分が求める情報を正しく検索できなかったり、検索が面倒ですぐ人に聞いてしまう場合などは、パソコンスキルが向上せず、苦手なままになってしまいがちです。

パソコン音痴なテレワーカーが及ぼすチームへのリスク

テレワークは個人で進めることもあれば、チーム単位でプロジェクトに取り組むこともあります。特に後者の場合、パソコン音痴なテレワーカーがいると、資料の提出が遅れたり、大事なチャットメッセージを見逃したりするなどのリスクが高くなります。
仕事を一緒にするメンバーのスキルはそれぞれ異なりますが、このような状態を脱却しないと、生産性が上がらないばかりか、チーム全体の信用にも関わります。
だからこそ、パソコン音痴や苦手なメンバーのサポートが必要となるわけです。

テレワーカーのパソコン音痴、克服を促すポイント

チームでのテレワークを成立させ、仕事をスムーズに行うためにも、チームメンバーのパソコン音痴の克服を促す対策を考えておくと良いでしょう。この章では、チームメンバーがパソコン音痴の場合に、克服を促すポイントを紹介します。

チャットツールはLINEを使う感覚でマスター

チームでのやり取りのツールとして、メールだけではなく、ChatWorkやSlackといったチャットツールを使うことがあるかもしれません。これらのチャットツールは、さまざまなグループやチャンネルが作れて、好みのアイコンを選んで、絵文字つきのテキストメッセージを送ることができたり、画像を添付できるなど、LINEと非常に似ています。

もし、テレワークのチームで普段使っているチャットツールに不慣れな、パソコン音痴のメンバーがいたら「操作方法はLINEとほぼ一緒ですよ!」と伝えると、気持ちの抵抗が少なく、早く習得できることでしょう。

ショートカットキーはアルファベットの頭文字に注目

パソコン音痴の多くの方が、ショートカットキーの使い方を知りません。そのため、編集や印刷など頻繁に行う操作も、画面上のツールバーや右クリックで一つ一つ操作することになり、なかなか生産性を上げることができません。

ショートカットキーを使うと操作が早くなり、効率アップにつながります。ただ、たくさんのショートカットがあって「とても覚えられない…」と感じる人もいるかもしれません。そんなときは、「アルファベットの頭文字に注目すると覚えやすいですよ!」と伝えてみてください。

アルファベットの頭文字で覚えやすいショートカットキーは以下のとおりです。
※左から順に、Windows / Mac

・コピー(Copy):Ctrlキー+C / commandキー+C
・文字の全選択(All):Ctrlキー+A / commandキー+A
・文字の検索(Find):Ctrlキー+F / commandキー+F
・印刷(Print):Ctrlキー+P / commandキー+P
・太字(Bold):Ctrlキー+B / commandキー+B
・下線(Underline):Ctrlキー+U / commandキー+U

また、アルファベットの頭文字ではないものの、上記のショートカットキーと一緒に覚えると良いものは以下のとおりです。
※左から順に、Windows / Mac

・切り取り:Ctrlキー+X / commandキー+X
・貼り付け:Ctrlキー+V / commandキー+V
・操作を1つ前に戻す:Ctrlキー+Z / commandキー+Z
・操作を1つ先に戻す:Ctrlキー+Y / commandキー+Y

パソコン音痴なテレワーカーのスキルアップを考え、生産性アップにつなげよう

テレワーカーの仕事はパソコン作業がメインです。パソコンのスキルがないと業務が進みません。あなたのテレワーク仲間でパソコン音痴の人がいたら、どの部分でつまずいているのかを確認し、その人に相応しいスキルアップ方法を考えてみましょう。地道にフォローを続け、パソコン音痴が克服されていけば、チームとしての生産性も上がり、良い関係性が築かれるかもしれません。