テレワーク推進やコロナウイルス感染症対策の名目で、多くの自治体が助成金を定めているのをご存じでしょうか。助成金を活用することで、パソコン購入などのIT関連費用を抑えることができるので、ぜひ知っておきたいですよね。

今回は、パソコン購入費用にも使える自治体主催のテレワーク助成金をご紹介します。

テレワーク助成金の目的とは

テレワークが推進され始めた2020年頃から、政府や自治体が開始した「テレワーク助成金制度」。この助成金制度が始まった目的は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止と経済活動の両立を目的にテレワークをさらに定着させることです。そのため、企業や個人事業主に対して、テレワークの導入・推進に必要な機器、ソフトウェアなどの経費を助成してくれます。

各自治体ごとに助成対象や申請できる人が異なるため、テレワーク助成金の利用を検討している企業、個人事業主の皆さんはしっかりと要項に目を通さなければなりません。

テレワーク助成金以外に、「IT導入補助金2022」も

本記事では詳しくご紹介しませんが、地方自治体の助成金だけでなく、中小企業庁が推進する「IT導入補助金2022」もぜひ活用してみてください。

IT導入補助金とは、業務の効率化や自動化のためのITツールの導入にかかる経費を、最大450万円まで補助してもらえる補助金制度です。

今までパソコンやタブレットなどのハードウェアなどの購入は補助対象外でしたが、今年度は補助対象になり、IT導入補助金2022を利用してパソコン購入もできるようになりました。

パソコン購入費用にも使える、自治体のテレワーク助成金まとめ

それでは、パソコン購入にも使える地方自治体のテレワーク助成金制度をご紹介していきましょう。その自治体に本社がある企業様やお住まいの個人事業主の方はぜひチェックしてくださいね。

【東京都】「テレワーク促進助成金」

まずは東京都の「テレワーク促進助成金」をご紹介します。

この助成金は、情報通信機器などを導入することでテレワーク環境整備を推進する、都内の中堅・中小企業を支援する助成金制度です。パソコンの購入費用だけでなく、レンタル費用も補助されるのも特徴です。

【受付期間】
2022年5月9日(月)~2023年1月31日(火)

【補助対象経費】
・パソコン、タブレット、スマートフォン、周辺機器・アクセサリ等などの購入費用
・税込単価10万円以上の業務ソフトウェア など

【補助対象者】
都内で事業を営んでいる中堅・中小企業など

【助成限度額・助成率】

事業者の規模(常時雇用する労働者数)助成金の上限助成率
30人以上、999人以下250万円1/2
2人以上、30人未満150万円2/3

詳しくは、東京都の特設サイトをご確認ください。

「テレワーク促進助成金(令和4年度)」
https://www.shigotozaidan.or.jp/koyo-kankyo/joseikin/telesoku.html

【神奈川県横浜市】「令和4年度中小企業デジタル化推進支援補助金」

次にご紹介するのは、神奈川県横浜市のテレワーク助成金「令和4年度中小企業デジタル化推進支援補助金」です。

中小企業が生産性向上のために行うデジタル化に関する費用を助成する制度で、デジタル化に向けた「初期段階(導入型)」と「発展的な取組(発展型)」に対応する2つのコースがあります。いずれもパソコンの購入費用が補助されます。

なお、こちらの助成金は予算額に到達したため、すでに新規の募集を終了しています。来年度以降も助成金制度が実施される可能性もありますので、パソコン購入を検討されている方はウォッチしておきましょう。

【受付期間】
2022年5月9日(月)~2022年10月31日(月)※受付終了

【補助対象経費】
・パソコン(部品を含む)やタブレット、カメラ、GPS機器などの「IT・IoT 導入に係る機器費用」
・クラウド料やリース料、ソフトウェア導入費用
※パソコン・タブレット等の汎用品のリース料は対象外です。
※パソコンを導入する場合は、「パソコン+ソフトウェア」など、汎用品以外の対象経費とあわせて申請する必要があります。

【補助対象者】
(1)設備等を導入する拠点(本社、支社、工場、研究所部門等)横浜市内にあり、中小企業または個人事業主であること(みなし大企業は除く)
(2)デジタル化によって生産性向上が見込まれること
(3)申請年度の1月31日までに導入および実績報告を行うこと
(4)創業から12月を経過していること
(5)補助事業実施後に「中小企業デジタル化相談」を受けること
(6)申請年度において本助成金の交付を受けていないこと

【助成限度額・助成率】

導入型上限額下限額助成率
導入型1/250万円10万円
発展型1/2200万円50万円

詳しくは、横浜市のWebサイトをご確認ください。

「【募集を終了しました】令和4年度中小企業デジタル化推進支援補助金」https://www.city.yokohama.lg.jp/business/kigyoshien/keieishien/capex/it-iot.html

【静岡県浜松市】「浜松市新型コロナウイルス感染症対策デジタル化補助金」

静岡県浜松市のテレワーク助成金、「浜松市新型コロナウイルス感染症対策デジタル化補助金」もご紹介しましょう。

この助成金は、新型コロナウイルスの影響で売上が減少した中小企業等に対して、将来を見据えたデジタル化による「新しい生活様式」への対応や「業務改善」の取り組みに対して補助金を交付する制度です。

すでにデジタル化に取り組んでいる場合とこれから取り組む場合で、助成金の受付期間が異なりますのでお気を付けください。

【受付期間】
・すでにデジタル化に取り組んでいる場合(事後申請)
2022年6月1日(水)〜2022年10月31日(月)の予定でしたが、以下の通り延長となっています
 →補助対象期間: 令和2年4月1日〜令和5年1月31日(火曜日)4ヶ月延長
 →申請期間:   令和4年6月1日〜令和5年2月15日(水曜日)3ヶ月半延長

・これからデジタル化に取り組む場合(事前申請)
2022年6月1日(水)〜2022年7月31日(日)※受付終了

【補助対象経費】
・テレワーク用のパソコンやタブレット等の購入費
・予約管理システムを利用するためのタブレットの購入費 など

【補助対象者】
(1)浜松市内に主たる店舗・工場・事業所・事務所・支店を有する
(2)新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、令和3年の売上が前年または前々年と比較して10%以上減少している
(3)浜松市内において、新しい生活様式への対応や生産性の向上等を目的に、デジタル化に取り組んでいるまたは取り組む予定がある
(4)市税を完納しているまたは市から徴収の猶予もしくは換価の猶予を受けている
(5)市民税及び県民税の納税について、特別徴収義務者である者
(6)浜松市暴力団排除条例に規定する暴力団およびその団員等と関わりがない者

【助成限度額・助成率】

企業規模上限額
中小法人等20万円
個人事業主10万円

詳しくは、浜松市のWebサイトをご確認ください。

「浜松市新型コロナウイルス感染症対策デジタル化補助金について」https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/sangyoshinko/shinko/shien/digital/ouen.html

【京都府】「多様な働き方推進事業費補助金(テレワークコース)」

最後に京都府のテレワーク助成金、「多様な働き方推進事業費補助金(テレワークコース)」についてご紹介します。

この助成金は、人材の確保や人材の定着を目的として、テレワークの導入や促進を行う中小企業に対して経費の一部を助成する制度です。

パソコン購入する場合も補助金が出るので、今後、テレワークを検討している方は、参考にしてみてください。

【受付期間】
2022年4月28日(木)~2022年12月28日(水)※受付終了

【補助対象経費】
・テレワーク用の機器レンタル、リース、パソコン購入など
・講師へのコンサルタント料や研修費用など

【補助対象者】
(1)京都府内で事業に取り組んでいる
(2)子育て環境日本一に向けた職場づくり行動宣言を行う人
(3)業種区分に応じて条件を満たす人

【助成限度額・助成率】

企業規模上限額補助率
中小法人等50万円1/2
小規模事業者等50万円2/3

詳細は、京都府のWebサイトをご確認ください。

「多様な働き方推進事業費補助金(テレワークコース)」
多様な働き方推進事業費補助金(テレワークコース)/京都府ホームページ (pref.kyoto.jp)

今回ご紹介した以外にも、様々な自治体でパソコン購入にも使用できるテレワーク助成金を行なっています。ぜひ自治体のWebサイトをご確認ください。

まとめ

今回は、パソコン費用にも使えるテレワーク助成金制度をご紹介しました。

新型コロナウイルスの影響で売上が減少し、テレワークを進めたくても社員用のパソコン購入費用などを捻出しにくい…など、お悩みを抱えている企業様こそ、うまく助成金制度を活用していきましょう。