コロナ渦をきっかけに、世界中で進むテレワーク。今回は、オーストラリア在住の日本人夫婦、Aさん(エネルギー業界・機械エンジニア)とBさん(事務職)に現地でどのようにテレワークをしているのかインタビューしてみました。これからテレワークが始まる方や、共働きでリモート勤務になった方に、きっと働き方のヒントが見つかるでしょう。

一日の流れ

Bさん「勤務開始時にチャットグループでスタッフ同士で挨拶して、業務が始まります。業務中にわからないことがあれば、随時チャットでコミュニケーションを取っていますね。お昼休憩は、各自で自由に取ります。勤務終了時にまた挨拶して、一日の業務が終わります。」

Aさん「僕の会社はほぼチャットは使わないですね。時間になったら各自で仕事を開始します。「成果が出ればよし」という雰囲気です。また、週一のミーティングがあり、聞きたいことがあればその都度チャットします。場所が移動しただけという感覚かな。」

どのようにテレワークに移行したか

オーストラリアでも、2020年の3月頃から次々とコロナ対策が取られました。それぞれの会社ではどのような動きが取られたのでしょうか。

Bさん「私が入社した時は既にコロナ渦からしばらく経っていて、テレワークのシステムは構築されていました。聞いた話によると、コロナを機にテレワークに移行したようです。また、業務上頻繁に連絡を取るので、それに慣れるまでに時間がかかったようです。」

Aさん「うちの会社は、来週から全員リモート勤務になると連絡がありました。突然だったので驚きましたが、コロナに不安を覚えていた時期でもあったので、会社判断が早くて安心感がありましたね。もともとテレワーク文化があったこともあり、抵抗なく受け入れられたようでした。テレワークに切り替えた直後はネットワークがダウンしたりしましたが、今は滞りなく仕事を進めています。」

テレワークにあたって工夫していること

オフィスとは同じとはいかないテレワーク。スムーズに業務を進めるためにどのような対策を取っているのか尋ねてみました。

Bさん「運動不足になりやすいので、仕事中の椅子をバランスボールにしています(笑)。あとは、コーヒーを買ってくるなど、こまめに外出の機会を作るようにしています。」

Aさん「仕事の前後の気持ちの切り替えでしょうか。通勤していた時は、通勤時間が自然と切り替えの時間になりました。家というリラックスする場所で集中しなければならないので、『仕事しよう!』と意識することで仕事モードに切り替えています。」

テレワークのメリットとデメリット

Aさん「通勤時間の代わりに家事ができるし、普段着でいいし、お弁当もいらないし、休憩中にお昼寝もできるし、僕としてはメリットばかりです。うちは小さい子がいるので子育て家庭には都合がいいことばかりです。」

Bさん「私は入社した時点でフルリモートだったので、スタッフの雰囲気や関係性がわかりづらいのがデメリットかな。仕事上はコミュニケーションが必要なことが多いので、週2くらいのペースで出社したらちょうどいいかもしれないです。」

デメリットもあるけれど、それ以上にメリットが上回るとのことでした。これからもテレワークで勤務したいそうです。

オーストラリアの労働環境ならではだと思うこと

Aさん「テレワークに切り替わった直後は、会社側が社員のメンタルや体調を気遣ってくれる姿勢があって、嬉しかったですね。ストレスマネジメントのセミナーを開催したり、任意で各自で運動した結果をみんなにシェアしたり。あと、成果主義なので上司が部下の進捗管理にあまりうるさくありません。」

Bさん「オーストラリアの企業文化にもともとテレワークの土壌があったので、フレキシブルに対応している印象です。テレワークに慣れた今となっては、社員側が会社にテレワークの継続を積極的に求めています。このように上に意見を率直に言いやすい雰囲気がありますね。」

これからより広がるであろうテレワーク。コロナ渦が落ち着いたら、日本の会社に所属しながら世界を拠点に活動するなど、ますます柔軟な働き方ができるかもしれませんね!