テレワークは仕事する環境を整えることも大事ですが、健康のためにも休憩の質やとり方についても考えなくてはなりません。

こちらの記事では、テレワークにおいて生産性をアップさせるためにしておきたい休憩について紹介していきましょう。

千差万別?テレワークの休憩の現状

厚生労働省の労働基準法第34条によると、労働時間が1日あたり6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合であれば60分以上の休憩を取らなくてはなりません。ただし、休憩のとり方は、まとめてとっても、分割してとっても良いとされています。上長の許可が下りれば、1日あたり1時間の休憩を昼12時に30分間、夕方16時半から30分間という2回に分けた形で申請可能です。

参考:労働時間・休憩・休日関係|厚生労働省

たとえば一つの仕事が終わらないと休憩できない人もいれば、仕事の状況に関係なくお腹が空いたから休憩をガッツリとる人もいます。ほかにもWeb会議前といったお仕事のスケジュールを考えて休憩をとるという人もいます。実にテレワークの休憩のタイミングは、人によってさまざまだということがわかります。

そしてテレワークの休憩時にやっていることといえば、飲食がすぐに思いつくかもしれませんが、なかにはのんびりゲームやエクササイズといった、自分の好きなことをしている人もいます。

一方で家事をしながらテレワークをしている人なら、本来の休憩時間に家事をしたり、近所のスーパーで夕飯の買い物をしたりしているケースもあるでしょう。このような場合だと、休憩時間はほぼないということになってしまいます。

つまり仕事内容やタイミング、ライフスタイルによって、テレワークの休憩の時間や過ごし方はさまざまということです。

テレワークで十分に休憩をしない場合のリスク

テレワークで休憩を取らないと、必然的に運動不足になる可能性が高くなります。ほかにもパソコンと向き合っているため、目や腰への負担が加わることも。その積み重ねによって、身体の節々が凝って痛い、目がかすむ……などといった何らかの異変が生じます。仕事の生産性にも影響が出るでしょう。

せっかくの休日に病院通いにならないためにも、日頃から「12時半に休みを取る」といった、休憩をとるためのルーティンを作ることをおすすめします。

テレワークの休憩で注意したい職種

コロナ禍の影響によって、自宅でできる仕事の幅も広がりました。テレワークの休憩で特に注意したい主な職種は、次のとおりです。

・編集ライター
・校正、校閲
・動画制作
・デザイナー
・エンジニア
・プログラマー

以上の仕事をしている人の中でよくあることが、電話やミーティングが入らない限り、デスクで黙々と仕事をやっていること。仕事に集中してしまいがちな人なら「昼ごはんも食べないで仕事した」という話もよく聞きます。

休憩をとることが上手ではない人は、今後の仕事や健康のためにも休憩をしっかりとることを意識しましょう。同じような仕事をしている人がどのように休憩をとっているかをリサーチしておくと、最適な休憩のヒントが見いだせるかもしれません。

テレワークのおすすめの休憩法

テレワークだと仕事とプライベートの切り替えが難しいかもしれませんが、やはり生産性アップや健康のためにもコンスタントに休憩をとることをおすすめします。

こちらではおすすめの休憩法について紹介します。

1)20~30分の仮眠をする

人によっては難しいかもしれませんが、1時間休憩があればその半分くらいの時間を仮眠にあてるのも良いでしょう。実際に休憩中に仮眠した経験のある人のなかには、「疲れが取れた」「仮眠したら、その後の仕事のパフォーマンスがアップした」などの声も挙がっています。仮眠する時間は、仕事仲間がお昼休憩をとって、連絡があまり入らない12時~13時すぎがおすすめです。

三菱地所といった一部の有名企業では、会社を挙げての仮眠制度を導入したところ、生産性が上がったそうです。

参考:三菱地所が導入した仮眠制度。15分から30分の仮眠はこんなに集中力が回復する|BusinessInsiderJapan

2)肩こりと腰の痛みを緩和するクッションでリラックス

テレワークによって肩や腰のトラブルが多くなったという話もよく聞きます。

テレワークの休憩の醍醐味は、何と言ってもダラダラ休憩していても、周りの目を気にしなくて良いことです。人間工学に基づいた形状のクッションを敷いて休憩すれば、テレビを観たり、本を読んだりしていても身体の負担が少なく、可動域も広がります。

参考商品:三角クッション|Amazon

3)甘いものを食べる

疲れているときに甘いものを食べたくなる方も多いでしょう。

実際に砂糖など甘いものを摂取すると、体のエネルギー源になるため、一時的に疲れが取れやすくなります。また、脳内の神経物質に働きかけることで精神が安定し、リラックス効果が期待できます。

脳内の前頭葉は、私たちの感情などを司る器官で、セラトニンと呼ばれる心のバランスを整える物質の働きかけを受けると、リラックスできると言われています。

このセラトニンは、トリプトファンというアミノ酸の一種で、トリプトファンを脳まで運んでくれるのが、ブドウ糖、つまり砂糖や甘いものというわけです。

参考:甘い砂糖の癒し効果|農畜産業復興機構

終わりに

テレワーク中の休憩でのんびりする人もいれば、あまりのんびりできない人もいます。

とはいえ、健康体で生産性を上げるには、きちんと休憩をとることが必要です。特にテレワーク中に休憩をあまりとれていない人、休憩時間に家のことで忙しくしている人は、仕事と健康のためにも20分~30分の休憩時間を確保するよう心がけましょう。