感染症対策の一環として多くの企業で取り入れられたテレワーク。

感染症が落ち着きを見せ次第に出社の割合を増やしている企業も増えてきていますが、今でもテレワークができる会社で働きたいという希望は根強く、「テレワーク 未経験」「リモートワーク 未経験」などのワードで求人検索をする方もいらっしゃいます。

しかし、テレワークは良いことだけではありません。特に業界や業種未経験の方がはじめからテレワークを選択してしまうと、非常に苦労をする可能性が高いのです。

本記事では、未経験者にテレワークが難しい理由を解説していきます。

「テレワーク 未経験」での検索は要注意?

これからテレワークをしたい方や、子育てが少しだけ落ち着き在宅でできる仕事を探す方がよく検索するワードが「テレワーク 未経験」「リモートワーク 未経験」です。このワードで検索をすると、在宅で業務が可能な未経験OKの求人がたくさん出てきます。

しかし、業種や業界未経験のまま、はじめからテレワークで業務を行なうのはなかなかにハードルが高いものです。まずはその理由について簡単にご紹介しましょう。

仕事の概要や目的が掴みづらい

テレワークには、隣に常に人がいて業務について手取り足取り教えてもらえる環境がありません。そのため、知識も経験もまっさらな状態でテレワークを始めてしまうと、なかなかその仕事の概要や目的を理解しにくいのです。

また、テレワークはいつでも人に聞ける状態でないことも多く、業務中に困ったことがあっても話しかけにくいという心理的ハードルもあります。

未経験の場合は、最初の数カ月は出社ができ、業界に慣れる環境を提供してくれるような会社が望ましいでしょう。

新しいツールへの適応が難しい

テレワークの場合、コミュニケーションツールやWeb会議ツールなどのツールを日常的に使用することになります。特にIT業界未経験の方の場合、こうした独特なビジネスチャットツールに慣れるところから始めなければなりません。

ツールに適応するには想像以上に時間がかかることもあり、業務に集中して取り組むのが難しくなるケースもあるようです。また、こうしたコミュニケーションツールだけでなく、会社によってはCRMやSFAなどの顧客管理ツールや、Google Analyticsのような解析ツールなど非常に多くのツールを活用しています。初めての業界でこうしたツールに早く慣れるためには、やはり近くに人がいて、困ったことがあればすぐに確認ができる環境に身を置くことが必要不可欠と言えます。

自己管理の必要性がある

テレワークは上司や他の社員の目が届きにくいため、業務を遂行するためには自己管理が欠かせません。ここでいう自己管理とは、いわゆるタイムマネジメントや優先順位付けの事を指します。業界・業種未経験の場合、特に優先順位付けが難しいと感じる方が多いようです。業務や考え方に慣れるまでに時間がかかってしまうため、はじめのうちは心理的負荷を感じやすいため、未経験業種でテレワークをしたい場合は覚悟しておきましょう。

働く環境やセキュリティの確保

また、テレワーク自体が初めてという方もいらっしゃるでしょう。
そのような方の場合、テレワークを行なえる環境を整備するところに1つのハードルがあります。

テレワークはどこでも働けることが魅力の一つですが、本当にどこで働いても良いという分けではありません。特に企業から求められるのは「強固なセキュリティ環境」です。

最近、Wi-Fiが飛んでいるカフェは珍しくありませんが、カフェなどで使用されているWi-Fiはセキュリティ設定が甘いことが多く、仕事で使用するにはリスクが高い環境です。もしも自宅でテレワークができる環境がなく、カフェで仕事をするつもりで求人に応募する方は、応募先の企業がどのようなセキュリティ環境を求めているのかを確認しましょう。場合によってはコワーキングスペースの活用、契約も視野に入れておきましょう。

未経験OKのテレワーク求人を探すときに見たいポイント

前段でお伝えしたように、業界・業種未経験でテレワークを始めるのは非常にハードルが高いです。しかし、いくつかのポイントをしっかりチェックすることで安心して未経験から始められるお仕事もあります。

ここでは未経験でテレワークを始めたい方が見るべきポイントをご紹介しましょう。

事前研修がある(オフライン、ビデオなど)

業務に取り掛かる前に研修期間を設けている企業がおすすめです。研修内容もなるべく出社をして現地で受けられるものを用意している企業が安心でしょう。

もちろん、業務によってはこのような対面研修が必要でない場合もあります。(例えばWebライターやITエンジニア、デザイナーなど)

時間管理が不安ならフルタイム勤務

初めての業種・業界の場合、成果型(成果物を納品して完了という形態)の場合、どれくらいの時間がかかるのか、報酬が見合っているのかを事前に見積もるのが難しいです。未経験の場合は成果型よりもフルタイム型勤務で業務や業界に慣れながら実績を積むのがおすすめです。

Wi-Fi機器の費用負担もしくは貸出OK

テレワークでは強固なセキュリティを求められることも少なくありません。そのため、新たにWi-Fi環境を整えるための契約をする必要がある場合もあります。こうした業務に必要なインターネットの契約費用を負担してくれたり、もしくは社用のWi-Fiを貸し出してくれる企業を探してみるのも良いでしょう。

それに加え、パソコンなどの業務に必要な機器を貸し出してくれる企業もいますので、ご自身がチャレンジしてみたい業種と、求人を出している企業の条件をしっかり確認することが大切です。

まとめ

業種・業界未経験からテレワークを始める際のハードルについてご紹介してきました。知識がまっさらな状態でテレワークを始めてしまうと、最初のうちは非常に苦労するでしょう。

また、テレワークの場合、実績を求められるケースもあります。所謂ノマドワーカー的な働き方ではなく、仕事復帰を目的にお仕事を探している場合は、完全テレワークではなくハイブリッドや研修期間は出社ができる企業などを選んで従事し、実績を積み重ねていくのも重要です。

皆さんの希望の働き方に合わせて求人を見つけてみてくださいね。