テレワークをしていると、何らかの事情で中抜けをすることもあるかもしれません。ただ、中抜けといっても複数のパターンがあり、仕事で抜ける時間も人それぞれ異なります。

本記事では、テレワーカーが心がけたい中抜けの理由付けやルールを解説していますので、参考にしてみてください。

テレワークの中抜けとは

テレワークの中抜けとは、労働者の自己都合によって、一時的に仕事をしない時間のことです。昼休みと同様、休憩扱いとして運用されるのが一般的です。

中抜けでよくある事例として、以下のようなものが挙げられます。

・子どもの急なお迎え
・役所の手続き
・銀行の窓口手続き
・通院
・処方箋の手続きまたは薬の受け取り
・介護関連
・水道などライフラインの修繕立ち会い

このように終業時間後や昼休みだけでは対応できない理由が多いのが、テレワークの中抜けの特徴です。

テレワーク中の中抜けの懸念点

オフィス勤務の場合、人の出入りがわかりやすく、中抜けする際にもお互いに把握しやすい環境にあります。一方、テレワークとなると在席状況が分かりにくいため、テレワーカーがいる企業やチームの場合は特に、管理者が勤怠管理や中抜けのルールを明確にする必要があります。

勤怠上の中抜けの処理

中抜けをする場合、勤怠上の中抜けの処理をあらかじめ決めておく必要があります。
たとえば「休憩時間」として処理する場合や「半休、時間単位の有給休暇」として処理するケース等が挙げられます。
テレワーク中の中抜けを「休憩時間」として処理する場合、中抜けしている時間も会社が拘束している時間帯という扱いです。休憩時間は、6時間以上8時間未満だと45分の休憩、8時間以上だと60分以上の休憩が必要と定められています。
つまり中抜けした時間分、仕事の時間を増やします。例えば、2時間中抜けしたとすると、定時が17時30分の場合、19時30分までを定時として働くことになるでしょう。
一方で、「半休、時間単位の有給休暇」として処理するケースは、有給休暇が残っていることが必須です。テレワークの中抜けを半休、時間単位の有給休暇として扱うと就業時間を変更せずに済みます。
会社としても、社員が中抜けをする場合どのように処理してもらうかを検討しておくと良いでしょう。

テレワーカーが知っておきたい、中抜けのルール

テレワークで良い関係性を築くために重要なのは、仕事で成果を上げることだけではありません。日ごろから勤怠のルールを守ることも忘れてはなりません。会社やチームで、どのようなルールになっているのか、確認しましょう。

また、テレワーク中の中抜けに関するルールが明示されていない場合でも、テレワーカーが注意したいポイントをご紹介します。

中抜けの時間は事前に連絡する

管理者が勤怠管理を正しく行えるよう、チャットツールなどで関係メンバーにメンションし「13時半から15時まで中抜けします」といったように、具体的な中抜けのスケジュールを事前に連絡しましょう。そして、仕事から抜ける前には、業務の進捗を報告しておくと仕事仲間も助かるかもしれません。

中抜けの時間が長時間になる時は相談する

中抜けいっても30分で終わるものもあれば、2時間以上かかる場合もあります。2時間以上など中抜けの時間が長くなると「休憩時間としてみなすのか」「半休にするか」といった線引きが必要になるかもしれません。長時間になりそうな場合は必ず相談しましょう。

中抜けの時間が長引いたら必ず伝えましょう

1時間の中抜けの予定が、何らかの事情で1時間を超えてしまったというケースもあり得ます。このような場合も、関係者へすぐに連絡するようにしましょう。即座に連絡ができなかった場合にも、用事が済んだ後に、中抜け時間が長引いたことは必ず伝えましょう。

中抜けの頻度が多くなる場合はチームで共有する

子どもの体調不良などで、一時的に中抜けの頻度が多くなる人がいるかもしれません。そのような状態になりそうなときは、なるべく早いタイミングで事情をチームメンバーにも伝えておくと、業務の整理がしやすくなり、サポートも得られやすくなるかもしれません。

テレワークで中抜けする場合は、ルールを知っておこう

テレワークの場合、仕事とプライベートの線引きが難しく、中抜けの扱いが曖昧になる傾向があります。お金をもらって働いている以上、チームや企業の中抜けのルールに則った行動をすることが必要です。テレワーク中の中抜けルールが明示されない場合も、今回紹介したようなポイントは最低限抑えるようにしましょう。