テレワーカーにとっても、オフィス勤務の方にとっても、オンライン会議はすっかり日常の風景になりつつあります。しかし、こんな「あるある」体験したことはありませんか?

・自分だけがリモート参加した会議で、他のメンバーは一つの会議室にいて話が盛り上がり、自分は蚊帳の外状態に… 

・一つの会議室から複数人で会議に参加しているメンバーの声が聞き取りづらく、最初は聞き返していたが、次第に気が引けて、発言もできなくなってしまった(議論についていけず、発言する気力を失ってしまった)

・会議の目的・ゴールが事前に共有されずに招待だけが先に飛んできて、本当に自分が参加すべきか判断できない(出社しているメンバー間では共有がされているようだ…)

・リモートメンバーが進行している会議でも、画面共有などがされず、他のメンバーが取り残されてしまった(と会議のあとで気づいた)

いわゆる「置いてきぼり」状態です。オンライン会議自体にも慣れてきたとはいえ、ついついこんな状況になってしまう(そんな状況をつくってしまっていた)ということは、多くの人が経験があるのではないでしょうか。せっかくテレワークも社会に浸透し、効率的な働き方が実現されつつあるのに、せっかく参加した会議の時間を無駄にしたくないですよね。

そんなときは、ちょっとしたことを心がけていれば大丈夫。オンライン会議で「置いてきぼり」を作らないコツをご紹介します。

オンライン会議は準備が9割

対面の会議でも同じことが言えるかもしれませんが、基本的な準備と会議中のちょっとした気配りで、オンライン会議の「置いてきぼり」は防ぐことができます。準備が必要なのは、以下の4つの項目。

  1. 会議の目的、ゴール、アジェンダを明確にし、参加メンバーに共有する
  2. 議事録を事前に用意して共有する
  3. 会議室から参加するときは、音声が確実に拾えるマイクを準備する
  4. 資料類は画面共有できるように準備する

それぞれの詳細を見ていきましょう。

1. 会議の目的、ゴール、アジェンダを明確にし、参加メンバーに共有する

テレワーカー同士の場合、基本的にリモートでやりとりをするので、事前に会議の目的や話し合うべきトピックが明らかなケースが多いと思います。一方、「置いてきぼり」を作ってしまいがちなのが、対面でやりとりしているメンバーと、リモートのメンバーが共存するチームやプロジェクトの場合。

対面でやりとりができるメンバー間のみで口頭でやりとりをして全員への共有が漏れていたり、リモートメンバーにオンライン会議の招待を送ったあと詳細連絡しようとして失念してしまったり、リモートメンバーに任意参加の旨が伝わっておらず余計な日程調整をさせてしまう、などの事態がありえます。

これを防ぐためにも、会議を設定するときには「目的・ゴール・アジェンダ」を一緒に伝えることを習慣づけるのが一番です。

これらの情報さえあれば、参加者は会議の優先度や、事前に確認しておかなくてはならない情報、心構えなどができ、無駄な調整ややりとり、当日の「置いてきぼり」も防ぐことができます。

2. 議事録を事前に用意して共有する

「目的・ゴール・アジェンダ」の共有にも共通しますが、議事録のフォーマットを先に用意して共有していくのも有効です。

オンライン会議では、対面でのコミュニケーションに比べてどうしても視覚的な情報やメンバーの温度感などの情報が限られてしまいます。さらに音声が聞き取りづらいとなると、途端に「脱落者」や「置いてきぼり」を生んでしまい、効果的な議論ができなくなってしまいます。

そこで、視覚的で、全員がリアルタイムに共有できる議事録を予め作成しておくのがおすすめです。

Googleアカウント持っていれば誰でも利用できるGoogleドキュメントを利用すれば、事前に共有事項を記入しておくことで、ただの「情報伝達」に会議の時間を使わなくてすみますし、コメント機能も活用することである程度の議論を会議前に進めておくことができ、「置いてきぼり」や議論の脱線も防ぎつつ、本来の議題により時間を割くことも可能になります。

Googleドキュメントで会議を効果的にする方法は、こちらの記事もぜひご参照ください。

3. 会議室から参加するときは、音声が確実に拾えるマイクを準備する

会議室から複数人で一緒に参加するときには、基本的に「マイク」を準備するようにしましょう。

ビデオ会議システムを利用している場合は、マイク機能が備わっていたり、外付けのマイクがセットになっていることがほとんどですが、代表PCを利用してオンライン会議に参加する場合などは要注意です。PCの標準のマイク機能だけだと、十分に集音できず、リモートの参加者にとっては聞き取りにくくなってしまうことがよくあります。

また、普段利用しているマイクがある場合でも、参加者の配置などによっても声が届きにくい場合があります。会議の進行役や主な発表者など、役割がはっきりしている場合には、席次も意識しておくとよいでしょう。マイクの不具合がないかも、こまめに確認しておくことをおすすめします。

4. 資料類は画面共有できるように準備する

会議中は、出来る限り画面共有をしながら会議を進行できるように準備しましょう。議事録もしかり、パワーポイントや、トピックに関連するWEBサイトなど、視覚的な情報を画面共有しながら議論することで、たとえ音声に多少問題があったとしても、「置いてきぼり」は防ぐことができるでしょう。

また、画面共有をしたときに、マウスのカーソルがどこを指しているかがわかるかどうかも、事前に確認しておくとよいでしょう。利用しているPCやブラウザ、オンライン会議システムの設定により、表示されないこともあります。事前に確認しておくだけで、会議の質はぐんと向上します。

ちょっとした工夫で「置いてきぼり」を防ぎ、効果的な会議を

オンライン会議の「置いてきぼり」を防ぐには、ほんの数分〜でできる準備が重要です。

また、自分がリモート参加するときにも、他の参加者の環境を把握して「マイクだけ準備お願いします!」と声がけしたり、自分から議事録を準備するなどのアクションもできますね。ちょっとした気遣いで、参加者全員が気持ちよく会議ができます。

オンライン会議にはしっかり準備して臨み、効果的な会議を実現しましょう!