仕事をする上で栄養バランスが摂れた食事をするのは、生産性を向上させるとともに、集中力を持続させることにつながります。そして、栄養バランスの良い食事は、健康的な身体づくりの土台となるものです。本記事では、テレワーカーが知っておくと役に立つ摂取すべき栄養素と食生活の留意点にフォーカスして解説していきましょう。

コロナ前とは違う?変化あり?テレワーカーの食事事情

コロナ禍をきっかけに、働き方がオフィスワークからテレワークにシフトし、日々の生活の食事に変化があった人もいることでしょう。たとえば、コロナ前と比べて自炊が多くなった人もいれば、1食がプロテインを飲むだけという人もいるかもしれません。

マルハニチロ株式会社が2021年7月に実施した「20 代の健康と食生活に関する意識・実態 ..調査2021」(※対象は20~29歳の男女1,000名の有効回答)によると、コロナ禍における食生活においては主に以下の回答がありました。

●食生活が乱れている→約5割

●普段、健康増進のために実践していること→栄養バランスがとれた食事 26.4%

出典:~マルハニチロ「20 代の健康と食生活に関する意識・実態調査 2021」~

いずれのデータからもわかるように、コロナ禍によって食生活の乱れと栄養バランスについては、自覚している層がいるということがわかります。

テレワーカーが摂取しておきたい栄養素

テレワークが続くと、腰痛になったり、運動不足になったりなどのお悩みの声も挙がっています。それを改善するためには、すき間時間にストレッチなどを採り入れるのも有効的ですが、栄養バランスの摂れた食事することも意識しておきたいものです。こちらの章ではテレワーカーが摂取しておきたい栄養素について紹介します。

タンパク質
タンパク質とは三大栄養素の一つであり、大きく分けると動物性タンパク質(※牛乳や乳製品、肉類や魚、卵など)と植物性タンパク質(※豆類や穀物類、野菜など)に含まれています。

タンパク質の主な役割は、筋肉や皮膚、頭髪のベースを作り出すともいわれています。ほかにも脳の機能を司る神経細胞がタンパク質から成り立っているので、頭を使うテレワーカーにとっては欠かせない栄養素です。

◆タンパク質を含む主な食材:鶏ささみ、プロセスチーズ、焼きたらこ、ヨーグルトなど

ビタミンD
ビタミンDは、カルシウムのバランス調整のサポートや、骨の健康維持を促します。ほかにも免疫力のアップなどの効果をもたらすともいわれています。食事のほかにも、日光を浴びると体内で作り出される成分です。テレワークで外出もあまりしない生活をしている人にはおすすめの栄養素といえるでしょう。

◆ビタミンDを主な含む食材例:しらす干し、紅鮭など

ビタミンE
ビタミンEは、脂溶性ビタミンの1つです。身体全体の血流を改善し、テレワーカーのよくあるお悩みの肩こりや頭痛、腰痛を緩和させる効果があるといわれています。加えて、肌の新陳代謝を促すとともに、肌のトラブルを予防し。肌のバリア機能を高める見込みがある栄養素です。

◆ビタミンEを主な含む食材例:アーモンド、ピーナッツなど

ルテイン
ルテインとは、主にホウレンソウなどの緑黄色野菜に含まれる、カロテノイドと呼ばれる色素の一つです。ブルーライトや紫外線などの特定の光を吸収する性質があるため、長時間パソコンの作業に打ち込むテレワーカーにとっては摂取しておきたい栄養素です。身体に必要不可欠な成分ではあるものの、体内で合成できない成分なので、食事を通して補う必要があります。

◆ルテインを含む主な食材例:ホウレンソウ、ケールなど

アントシアニン
アントシアニンは、紫外線といった有害な光を守る栄養素です。強い抗酸化作用があり、眼や老化の予防としても有効的といわれています。先のルテインと同じく、体内で合成できないので、食べ物やサプリメントで摂取します。

◆アントシアニンを含む主な食材例:ブルーベリー、ナスなど

テレワーク生活で留意したい生活のポイント

バランスの良い食事を心がけても、生活習慣が乱れていると元も子もありません。普段の生活で留意したいポイントについて解説していきましょう。

早食い
テレワーク中に、パソコンの前で作業をしながら食事をしている人の傾向の一つとして、早食いをしてしまうということがあります。あまり噛まずに早めに食べてしまうと満腹感を得られにくいため、無意識に立て続けにお菓子などを食べてしまったということも。そうなるとカロリーオーバーとなったり、体重増加につながる可能性もあります。よく噛んで食べることを意識すると、食べすぎ防止につながります。

睡眠不足
テレワークになってから、仕事とプライベートの線引きができず、睡眠不足になる層も少なからずいます。睡眠不足が当たり前になってしまうと、身体を動かす気になれず、脂肪燃焼が十分できなくなり体重が増えることも。身体の健康のためにも睡眠時間をしっかり確保しましょう。

栄養バランスの良い食事×エクササイズがテレワークに効果をもたらす

テレワークの生産性を高めたい、質の高い仕事をしたいなら、やはり身体を中から整えることが大切です。そのためには栄養バランスの摂れた食事を意識し、すき間時間にエクササイズをしておきましょう。その積み重ねによって、テレワークライフのお悩みも改善されるかもしれません。