新型コロナウイルス蔓延の影響により、自宅でのテレワークを余儀なくされた方も多いのではないでしょうか。

これまで日中はオフィスに出社しており、空調管理や照明にかかる電気代を気にしていなかった人も、自宅でのテレワークに切り替わることで、どの程度電気代がかかっているのか気になりますよね。中でも、冷暖房にかかる電気代は高くなりがちなので、不安になる方も多いのではないでしょうか。

今回は、テレワーク中の冷暖房にかかる電気代と、その節約方法についてご紹介します。

意外と負担が大きい「電気代」

LASSICは、2020年9月1~4日の期間に、テレワークまたはリモートワークの経験がある全国の20〜65歳の男女1077名を対象に、「テレワークの家計への影響」に関する調査を行いました。

そこで、テレワークによって電気代がどのように変化したかを質問したところ、7割弱の人が「増えた」と回答したことがわかりました。しかし、電気代が増えたと回答する人が7割近くいる一方で、テレワークにかかる費用の補助を目的とする「テレワーク手当」の支給については、「ない」という回答が8割以上に達しています。

パソコンや照明にかかる電気代ももちろんですが、特に夏の暑い時期や、冬の寒い時期はエアコンにかかる電気代の負担も大きいですよね。

出典:株式会社LASSIC(https://www.lassic.co.jp

テレワークで増えた冷暖房の電気代ってどれくらい?

実際のところ、冷暖房にかかる電気代はいくらくらいなのでしょうか。具体的な数字で見ていきましょう。

冷房を使用する時の消費電力はおよそ610Wで、1時間あたりおよそ16.5円です。一日8時間の使用で、1ヶ月の勤務日数が20日とすると、テレワークによって増加する冷房代は1ヶ月あたり2,640円になります。

暖房の場合の消費電力はおよそ630Wで、1時間あたりおよそ17.0円です。冷房と同様に計算すると、1ヶ月あたり2,720円増加する計算になります。

テレワーク開始以前の光熱費に加えて、新たに月々2,500円近くの出費が発生するというのは、なかなか家計にとって厳しいですよね。

テレワーク中の冷暖房の節約方法はこれだ!

ここからは冷暖房の節約方法についてご紹介します。

<「弱」ではなく「自動」運転に設定しよう>
なるべく電気代がかからないように、とエアコンの風量を「微風」や「弱」に設定していませんか?実は、エアコンの風量は「自動」に設定した方が結果的に電気代が安くなる可能性が高いのです。

冷房の場合、自動運転に設定すると、はじめに一気に部屋を冷やし、設定温度に達してからは微弱風で効率的に運転します。一方、微風や弱風の場合はなかなか設定温度に達さず、無駄な電力を消費してしまうことになるのです。

<扇風機・サーキュレーターを併用しよう>
冷房の冷たい空気は、部屋の下の方に溜まっていきます。そのため、涼しさを感じるのは足元のみで、体感温度としては暑く感じてしまう場合があります。そんな時は、扇風機やサーキュレーターを併用しましょう。

扇風機やサーキュレーターの風で部屋の空気を循環させることで、体感温度を下げることができます。この時、冷たい空気を効率的に循環できるよう、風向きは上になるように設置するのがポイントです。

<窓の断熱で外の熱気・冷気を防ごう>
冷暖房の節約方法として、窓周辺の環境の見直しも効果的です。

窓からの熱や風は部屋の温度を変化させる要因の一つです。そのため、窓から入ってくる熱や風の量をコントロールすることで、電気代を安く抑えることができます。

例えば、窓を断熱のものに取り替えると、夏は涼しく、冬は暖かいお部屋に近づけることができます。賃貸物件の場合、窓の取り換えはなかなか難しいですよね。そんな時は、カーテンを遮光のものに付け替えたり、窓に遮熱フィルムを貼ることでも手軽に対策をすることができます。

<フィルターはこまめに掃除しよう>
ついつい面倒で後回しにしがちなエアコンのフィルター掃除ですが、フィルターをこまめに掃除するだけでも節約につながることはご存知でしたか?

フィルターの掃除を月に1〜2回行うだけで、電気代を1年間で1,000円近く節約することができます。しかも、掃除を行うことでエアコンが効率的に稼働するようになり、効きもよくなるのです。

少しだけ面倒ではありますが、たまにはフィルター掃除をしてみてはいかがでしょうか。

<電力会社の見直しもおすすめ>
それでもなかなか電気代が抑えられない場合は、電力会社の見直しもおすすめです。

これまでは、主に電力を消費するのは仕事以外の夜や早朝の時間帯でした。このような生活スタイルに合わせて、夜間の電力使用量が安くなるプランに加入されている方もいるのではないでしょうか。

テレワークに切り替わり日中もたくさんの電力を消費するようになると、他のプランの方がお得になる可能性があります。

中には、テレワークやステイホームに合わせたお得なプランを用意している電力会社もあるようですので、この機会に一度、電力会社を再検討されると良いかもしれませんね。