いよいよ夏本番。
新型コロナウイルスの影響でおうち時間を過ごすことが多いなか、やはり気になるのはエアコンによる電気代ですよね。

夏になると、各電力会社が節電を呼びかけたり、「電力需要が逼迫しています」というニュースが流れたりすることが恒例になっています。
脱炭素の流れにより各電力会社の火力発電所が縮小傾向にあることや、原発の再稼働が進まないことから、近年は特に電力の安定供給に支障が出やすい状況です。

そんな中、各電力会社が次々と電気料金の値上げを発表し、さらに感染症対策で家にいることが多くなると、必然的に電気代は高くなる一方・・・。
さらに、テレワークで1日中エアコンをつけっぱなしにしている家庭が増えており、エアコンの電気代が気になる!という方は多いと思います。

今回は、家庭を圧迫しがちな電気代・・その中でも一番電気代が高いと言われているエアコンの電気代を節約できる節電術をご紹介します!

1.いつもより±1℃を心がける

エアコンが一番電気代が高いということは、「消費電力量が一番大きい」家電ということです。
そして、エアコンが指定された温度に部屋の温度を上げ下げしているときが一番電気を消費しています。それくらい、温度の調整にはエネルギーが必要ということですね。
つまり、外気温と指定の温度が離れているほどエアコンがガンガン稼働して電気を消費します。
夏は28℃に・・なんて言われていますが、「それじゃ暑いよ!」という方も多いはず。
28℃にしなくても、いつも24℃の方は25℃にすることで消費電力が抑えられるので、いつもより夏は+1℃、冬は-1℃を意識してみるといいでしょう。

2.扇風機、サーキュレーターを活用する

±1℃はわかったけど・・・それじゃ暑いよ!寒いよ!という声があるかもしれません。そんな時は、扇風機やサーキュレーターを活用してみてください。

エアコンを稼働させているとき、暖かい空気は天井付近に、冷たい空気は足元の床付近に溜まります。扇風機やサーキュレーターを使用して空気を循環させることで、よりエアコンの暖かさ、涼しさを感じられるようになります。

扇風機やサーキュレーターをエアコンと一緒につけたら、それが原因で電気代が高くなるんじゃないの?という疑問をお持ちの方、ご安心ください。
扇風機やサーキュレーターはエアコンのように温度を調整するものではなく、羽を回して風を起こす機械です。
消費電力はエアコンに比べると大変小さい家電ですので、併用してエアコンの温度を±1℃するほうが節電に繋がります。

余談ですが、扇風機とサーキュレーターの違いを知っていますか?
どちらも風を発生させるものであることは間違いないですが、扇風機は人が風を受けて涼を取ることが目的のため、人体に影響がないように風はさほど強くなく、方向を変えられるよう首振り機能がついていて横方向に風を拡散させることができます。
一方、サーキュレーターは空気を循環させることが目的のため、風が強く真っすぐ遠くまで届くようになっています。

この違いを考えると、エアコンの運転効率を助けるにはお部屋の空気を循環させることが必要なので、遠くまで風が届くサーキュレーターがよりおすすめです。
ちなみに、扇風機とサーキュレーターでは消費電力にさほど違いはないため、どちらもかかる電気代に大きな差はありません。

3.エアコンのクリーニングをする

エアコンが温度を調整しようとガンガン稼働しているとき、そこに「汚れ」がプラスされると温度調整の能力が下がっているためエネルギー効率が悪くなり、さらに電気を消費しているかもしれません。

月に1回はフィルターの掃除を行い、ほこりを落とすことでエアコンの効き目をある程度維持することができます。

また、家庭でフィルターの掃除をするだけでは除去できない汚れもあります。そんな時はクリーニングをしてくれる業者に頼むのも一つの手。
そして、夏や冬本番になるとクリーニングの予約をする人が殺到してすぐに予約が取れない場合もあります。
本格的に暑くなる前の5月や6月、冬は10月や11月にあらかじめクリーニングを頼んでおくのがおすすめです。

4.室外機の環境を見直す

夏(冬)に向けてエアコンのフィルターも掃除したし、準備OK!と思っても、意外と見落としがちなのが室外機です。
購入時にベランダやお庭に設置して以来、気にも留めていなかった・・という方も多いのではないでしょうか。

室外機は、裏面から空気を吸い込み、表面(ファンがある側)から空気を排出しています。室外機の周りに物が置いてあると、排出した空気をそのまま吸い込んでしまうことになり、運転効率が悪くなります。
すると消費電力が大きくなり電気代もかさんでしまうため、室外機の周りには物を置かず、風通しを良くすることが大切です。

また、室外機に直射日光が当たり熱くなってしまうと運転効率が落ちる原因の一つになるため、室外機が日なたに置いてある場合は植木や簾などで日陰を作るといいでしょう。
ただし、あまり室外機の近くに設置していまうと空気が溜まり、前述の通り空気の循環が悪くなってしまうため少し離れたところに置いてくださいね。

いかがでしたでしょうか。
今回は、エアコンの節電術についてお話しました。
ご家庭でできる節電は他にもたくさんありますが、夏場や冬場においては、一番電気代が高いと言われるエアコンの節電を行うことが一番節電効果が高いと言えるでしょう。

近年は夏場の平均気温も高く節電のためにエアコンの温度を高く設定しすぎると熱中症になってしまう危険性もあります。お部屋の温度が高くならないよう注意しながら、エアコンの運転効率を上げる節電を行ってくださいね。