2020年以降、コロナ禍での外出自粛やテレワークの推進により、自宅で過ごす時間が大きく伸びました。特にテレワークは、満員の通勤電車にとって疲弊することもなくなり、ストレスが減った!という方も少ないないでしょう。逆に、自宅で過ごす時間が増えたことにより、今まで気にならなかった自宅の「ちょっとしたストレス」に悩まされている方も。

今回は、株式会社ROIが運営する「ファンくる」会員を対象に行ったアンケート結果を元に、コロナ禍における住宅についてのちょっとした不満や悩みをご紹介していきます。

テレワークでのオン・オフの切り替えは難しい?

会員120万人の消費者参加型覆面調査・ミステリーショッパーサービス「ファンくる」を運営する株式会社ROI(以下、ROI)がファンくる会員におこなったWebアンケート調査結果によると、コロナ禍での住宅の不満として「オン・オフの切り替え」を挙げている方が最も多いことがわかりました。

<コロナ禍において、自宅で不便に感じていること>

・オンオフの切り替えがしづらい(37%)
・運動ができるスペースがない(34%)
・部屋が狭い(25%)
・近隣の音が気になる(23%)

家族が長期間揃って過ごせるようなレイアウト・間取りになっていない住宅は少なくなく、快適な住宅であるとは言いづらいのが現状のようです。アンケート結果によると、「家族の生活音が気になる」、「子どもがいると会議に集中できない」、「マンションの上の階の音が気になる」などの悩みも散見されました。

オンオフを切り替えるコツとして、「仕事前に必ず仕事着に着替える」「部屋を分ける」「ノイズキャンセリング機能があるイヤホンを使う」などの工夫が挙げられます。それでも住宅の狭さは解消できないのが悩ましい点ですね。

コロナ禍で戸建てに住みたい方が増加中

アンケートでは、コロナ禍前後で「戸建てとマンションのどちらに住みたいか」という意見もヒアリングしていました。結果は以下の通りです。

<コロナが流行する前、戸建てとマンションのどちらに住みたいと思っていましたか?>
■コロナ前

■コロナ後

・コロナ前:戸建てに住みたい 56%
・コロナ後:戸建てに住みたい 63%(7pt増加)

コロナが流行してから、戸建てに住みたいという方が若干ではありますが増加傾向にあることがわかります。また、家族の人数の増加に比例して戸建て希望の方が増えるようです。(5人家族以上の場合、戸建て希望は84%)

また、コロナ禍をきっかけに引っ越しを検討した・引っ越しをした方もいらっしゃることがこのアンケートからわかりました。現在の一人当たりの部屋数ごとのデータを見ると、やはり部屋数が少ない住宅にお住まいの方のほうがそうでない方よりも、引っ越しを検討していることが見えてきます。仕事部屋の確保やプライベート空間の確保を背景に、住宅の広さがコロナ禍を快適に過ごすためには必要不可欠であるようです。

<コロナの流行をきっかけに引っ越しをしたいと思いましたか?>

【全体】
・検討中:15%
・引っ越し済み:3%

【一人当たりの部屋数が1部屋の場合】
・検討中:31%
・引っ越し済み:3%

【一人当たりの部屋数が4部屋の場合】
・検討中:7%
・引っ越し済み:2%

<調査概要>
調査期間:2021年4月26日〜5月6日
調査対象:一般消費者(「ファンくる」に登録している全国120万人のユーザー)
回答数:1,691名(男性=529/女性=1,162)
調査方法:インターネット調査
調査主体:株式会社ROI(ファンくる )

出典:「ファンくる(株式会社ROI)調べ」
   「ファンくる」(https://www.fancrew.jp/)

部屋の狭さ、どう工夫する?

アンケート結果から、部屋の狭さにお悩みを抱える方が多いことがわかりました。とはいえ、すぐに引越しをするのが難しいという方がほとんどだと思います。狭い空間でいかにワークスペースやパーソナルスペースを作るかが鍵となります。

たとえば、1部屋を区切って使うのも一つの手です。パーテーションや大きめの本棚などで部屋の空間を物理的に分けることで、集中できるスペースを確保するという方法は、リフォームなどをする必要がないため、賃貸物件であってもすぐに実践できるでしょう。その他、押入れを改造してワークスペースにする方もいらっしゃれば、あえて家では仕事をしない(コワーキングスペースやホテルを借りる)という方もいらっしゃいます。
また、お子さんの声や家族の生活音が気になるという方は、まずは耳栓やノイズキャンセリング機能のあるイヤホンをフル活用してみましょう。意外とそれだけでも効果があるものです。

今の皆さんのご家庭事情を加味しながら、まずは最適な手段を模索してみましょう!