新型コロナウイルス感染拡大に伴い、自己都合および会社都合によって働き方をテレワークがメインになった人が増えています。おそらく、電源類などといったテレワークに向けて必要なものを揃えたことでしょう。

毎年、全国各地で地震や水害が発生している今の日本。
こちらの記事では、テレワーカーの防災対策事情についてアンケート結果を用いて解説していきましょう。

テレワーカーの防災対策に関するアンケート結果

今回実施したアンケートの概要については以下のとおりです。

実施期間:2021年7月上旬
対象者 :基本テレワーカーとして仕事に従事している方
年齢  :20代~50代

①普段テレワークを行っている場所を教えて下さい。
(ここではテレワークする頻度が多い場所をお選び下さい)

                                 (単位:人)

②テレワーク向けの防災対策をしていますか?

                                 (単位:人)

③(②の質問でYesとご回答した方が対象)
ご家庭の防災対策の一つとしてテレワークの防災対策をしていますか? 
それともご家庭と分けたテレワークを軸とした防災対策をしていますか?

                                 (単位:人)

家庭と一緒に防災対策しているという傾向ですが、実際にどのような対策をしているかについては、次のとおりとなります。

「デスクの下にヘルメットやバッテリーを常備させている」
「防災バッグの準備、水の確保」
「備蓄食料の用意、ランタン、水タンク、ソーラー電池などを用意」
「テレワーク対策としては、特にしていません。上質なモバイルバッテリーが欲しいなあという程度。データに関しても、クラウドを頼りにしていて、今特に何も対策はしていません」

また、「テレワーク向けの防災対策」でNoとご回答した7名に向けて、テレワークの防災対策をしていない理由について調査をしたところ、「防災対策を忘れてしまっている」という声がほとんどでした。

テレワーカーの向けの企業側または委託側の防災対応のアンケート結果

前の章ではテレワーカーの防災対策についてクローズアップしていますが、テレワーカーを雇う側の防災対策のアンケートを行いました。

①ご自分またはご家族(または同居パートナー)で在籍している会社からテレワークに関する防災対策について共有されていますか? (防災グッズの支給があった、緊急事態に関する対策など)

                                    (単位:人)

こちらの結果では、在籍している会社から防災対策に関する情報が共有されていないという回答が7割。各自で防災対策を考えて実行しなくてはならないという現状のようです。

また、一部では「夫の会社(大手金融機関)では定期的に防災グッズが支給されている」という声もありました。個人的な意見ですが、これからの持続可能な働き方を実現するためにも、ただ防災対策をテレワーカー自身に委ねるのではなく、雇用主が雇用形態に関係なくテレワーカーの環境を考えた便利グッズなどの防災情報を共有する、定期的に防災対策の情報を交換し合うなどの機会を設ける必要性があるのではないかと思います。

テレワークの防災対策について感じることや考えていること

今回のアンケートでは、テレワーカーの方たちのリアルな声についても聞くことができましたので、紹介していきましょう。

「どんな防災対策が考えられるか知りたい!」
「一度見直しが必要かと感じた」
「避難場所や最低限の防災グッズは準備しておいた方がいいのかな、と感じます」
「普段の防災を含め、非常時に対する準備を全くしていなかったのでこのアンケートをきっかけに始めていこうと思います」

テレワーカーからの声でもわかるように、防災に関わる何らかのアクションが必要と思っているようです。

また、家庭とテレワークの防災のすみ分けなどに関するご意見もあったので、以下のとおりピックアップしました。

「テレワークの防災について知識がないので、メリット、デメリットを知りたいと思いました」
「テレワークどころかそもそも防災対策をしていないのですが、普通の防災対策とテレワークの防災対策の違いがわかりません」

次の章では、家庭とテレワークの防災にまつわることについて詳しく解説していきましょう。

家庭とテレワークの防災を分けるメリット

家庭とテレワークの防災をすみ分けるメリット前述のとおり、一部で家庭とテレワークの防災を一緒にしているという声が挙がっていました。

家庭の防災対策といえば食料や日用品といった命や健康に関するものですが、テレワークの防災対策の軸は電源やセキュリティといったライフラインに重点を置いているのがポイントです。たとえば、家庭用とは別にパソコン環境に合ったテレワーク用の防災グッズ(スペアの充電器や電池、コードなど)をテレワークスペースにまとめて忍ばせておくことで、いざというときにすぐに防災グッズの出し入れができるというメリットがあります。ただ、自宅の間取りによっては、家庭用と同じような場所におかなければならないこともあるので、普段の導線を考えた上で防災グッズを置く位置を考えましょう。

テレワーカーの防災で留意したいこと

テレワーカーが、防災対策をするときに留意したいことは大事なデータの保存です。いつものパソコンで仕事ができない場合を想定し、大事なデータは、パソコンのハードに保存せずgoogleドライブなどのクラウド上で定期的に保存することをおすすめします(※状況によってはそれを許可しないケースもあるので、勤務先やクライアントに事前確認が必要です)。

また、パスワードをあらかじめ控えておけば他のパソコンでも仕事できる見込があるかもしれません。状況や重要度により大事なデータは、googleドライブだけでなく、USBにも保存を検討しましょう。USBも持っておくと良いかもしれません。

ほかにもテレワークスペースの近くに背が高く、かつ大きめの家具やキャビネット類があると地震があったときに倒れてしまい。防災グッズをストックしても出し入れができない状況になることも。できるだけ、このような家具を置かないよう配慮が必要です。

万が一の場合に備えて、家庭防災と一緒にテレワーク防災もしましょう

今回はテレワーク向けの防災対策のアンケートにもとづいて、テレワークの防災事情についてお伝えしました。実際にテレワークでも防災対策が必要という声は挙がっていたので、テレワーカーは自身と仕事の安全のためにも雇用先やクライアント先に防災対策についてあらかじめ確認しておきましょう。そして、今のテレワークでどのような防災グッズを調達すべきか、やるべきかを考えた上で、家庭防災と一緒に対策を万全にしておきましょう。