この数十年あまりで、テクノロジーはものすごい勢いで進化してきました。テレワークが実現できるのも、インターネットを介して、いつでもどこからでも仕事ができるようになったからですよね。しかし、テクノロジー分野が成熟するにつれて、私たちが利用できるサービスはどんどん細分化・複雑化し、ITが苦手な人にとっては追いつくのに必死…という状況ではないでしょうか?

これからテレワークを始める人や、テレワーク環境をより整えたいけど、とにかくたくさんITツールがありすぎて、何を準備したらいいのかわからない!という方に向けて、おすすめのITツールの選び方と注意点をご紹介します。

何はともあれ、「グループウェア」を準備すべし

グループウェアとは、業務の基盤となる、メール、カレンダー、ファイルストレージ、チャット、ビデオ会議ツール等がひとまとめになったITツールのことを指します。

つまり、グループウェアさえあれば基本的な業務は遂行できる状態になるため、まずはグループウェアを準備することをおすすめします。

グループウェアには、ソフトウェア型のインストールを要するものと、ブラウザで完結できるクラウド型のものがあり、最近では後者クラウド型が主流です。

クラウドとは、インターネットさえ繋がっていれば、どこからでも業務データにアクセスが可能になる仕組みのことを言います。少し前まで、セキュリティの懸念からクラウド型が選択肢から外されてしまうこともありましたが、昨今では、クラウドの方がむしろ安全であり、テレワークを考えるとクラウド一択!という企業も増えているようです。

また、メンテナンスやアップデートの手間を考慮しても、クラウド型が選択されることをおすすめします。

どんなグループウェアがおすすめ?グーグル VS マイクロソフト

グループウェアはいくつもあるのですが、現状はグーグル社のGoogle Workspaceと、マイクロソフト社のMicrosoft 365が世界のシェアの大部分を占めています。

では、どちらがよいのでしょうか?

Google Workspaceと、Microsoft Office 365では、利用できるアプリ自体にはそれほど大きな差異はありません。ただし、そもそものサービスに対する思想や、細かい仕様は大きく異なります。

例えば、Google Workspaceは、ユーザーフレンドリーで直感的な使い勝手を何より重視しています。画面がシンプルで簡単なので、触っていれば自然と使い方がわかってくるようなイメージです。

一方、Microsoft 365は、ユーザーの細かい要望に応える機能性があります。痒いところに手が届くサービスとも言えるでしょう。

これらの特徴は、一長一短であり、「Google Workspaceは細かい制御ができない」と言うこともできれば、「Microsoft 365は複雑すぎて使いこなせない」と言うこともできてしまいます。

グーグルであればGmail、マイクロソフトであればWordなど、両者の何かしらのサービスを利用したことがある方が多いと思いますので、自分の仕事のスタイルや大事にしたいポイントなどで選択されるとよいでしょう。

とりあえず安いメールサーバーを借りておこう!は落とし穴

ITツールを準備する際、グループウェア自体を知らないと、まずは独自ドメインのメールアドレスを準備しよう!と考えられる方が多くいます。そんなときに目につくのは、格安のメールサーバーや、ドメインプロバイダの提供するメールサーバー。

「設定も簡単そうだし、とりあえず…」と使い始めるのはおすすめしません。

なぜなら、メールサーバーの移行は非常に手間と労力を使うため。

あとからメールサーバーの要件が合わず変更したいとなった場合に、素人ではかなり難しい作業になってしまうんです。また、格安のメールサーバーは、容量が小さく、スパム対策が十分でないため、拡張が必要なこともしばしば。

また、メールサーバーだけでは業務は成り立たなくなり、その後、いろいろなツールを都度検討・導入していき、管理が煩雑になり、コストも倍増してしまった、なんていうことも。

将来の運用まで完璧に見通すことは困難ですが、グループウェアに含まれるサービスは、業務に必要なサービスばかり。すべては使いこなせなくても、3〜4サービス使えていれば元を取れてしまうので、損はありません。

よって、将来を見越して、グループウェアの導入を検討されることをおすすめします。

まずはトライアルからスタート

今回ご紹介した、Google Workspaceも、Microsoft 365も、クラウド型のグループウェア。トライアル期間が設けられており、スモールスタートができるのが、クラウド型のメリットでもあります。

まずは、トライアルからスモールスタートし、快適なテレワーク環境を構築していきませんか?