テレワーク中、通勤や打ち合わせ先までの移動時間、身支度にかける時間が少なくなった分、どのように過ごしていますか?

これを良い機会にと、スキルアップのために、資格の勉強を始めたり、英語などの言語の勉強を始めようと思いつつ、実は、挫折してしまう人も多いようです。

オフィスワークからテレワークに切り替えてみると、一見、無駄な時間や隙間時間がカットできて得をした気になるものの、あえて、勉強や自分のための時間を設定する必要が出てきたりします。

読書も、時間があるときにと思いつつなかなか始められないことの一つではないでしょうか?そこで、テレワークをより有意義にするために読書習慣を!ということで、いくつかのテーマに分けて、おすすめの書籍をご紹介していきたいと思います。

今回のテーマは、〜キャリアに悩んだときに読みたい本〜です。イラストや図解、ワークを多く含む本をピックアップしたので、あまり難しい本は苦手…という方も、ぜひ読み進めてみてください!

『働き方の哲学 360度の視点で仕事を考える』(村山 昇)

最初に紹介したいのが、村山 昇さんの『働き方の哲学 360度の視点で仕事を考える』(2018年、ディスカヴァー・トゥエンティワン)です。

本著は、働くことの「捉え方」について、たくさんの問いかけをくれる本です。

仕事は、私たちの人生の多くの時間を費やすもの。それをどのように「捉える」かで、私たちのキャリアや人生は大きく変化します。

仕事やキャリアそのものについてはもちろん、成長や能力、会社、モチベーション、心の健康についてまで、様々な切り口を提供してくれるので、「そういえば、そんなこと考えたことがなかった」「確かに、そういう捉え方もできな」とたくさんの発見があることでしょう。

章ごとである程度内容が完結しているので、自分の気になる章から読み始めるのもOK。

少し大判で横型の本なのですが、イラストがふんだんに使われているのと、直接書き込めるワークなども用意されているので、楽しみながら読み進められる本です。Kindle版もありますが、紙で読みのが適していると思います。

『「やりたいこと」の見つけ方』(八木仁平)

最近、周りでおすすめしている人が多く目にする機会が増えた本書『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド』(2020年、KADOKAWA)。

タイトルから「よくある自分探し本?」と疑うなかれ。

著者自身がかつて「自分のやりたいことがわからない」と苦しんだ経験から編み出したやり方を”自己理解メソッド”として惜しげもなく提供してくれている本です。

「やりたいことなんてない」「探そうとしたけど、見つからない」そう思う人も多いかもしれませんが、著者は「「やりたいこと」がない人がいるのではなく、「やりたいこと」の正しい見つけ方を知らない人がいるだけ」だと言います。

最初から最後まで、多くのワークが用意されているのですが、なぜこのワークが必要なのかをしっかりと納得がいくように、図解と例をあげて丁寧に説明してくれるので、各ワークにも取り組みやすくなっています。

転職までは考えていないけど、なんとなく現状にもやもやすることは、多くの人が経験すると思います。それは、自己理解ができていないことが原因かもしれません。つまり、自分が本当に心からやりたいことがわかっていないということ。それがわかっていなくても、なんとなく日常を過ごし、人生を送ることはできてしまいます。でも、そこに少しでも違和感を感じる人は、もう一度「やりたいこと探し」にチャレンジしてみませんか?

本書も、Kindle版がありますが、やはりワークが多いので紙で読むのがおすすめ。また。順を追って説明してくれているので、最初から順番に読み進めるのがよいでしょう。

『ずっとやりたかったことをやりなさい』(ジュリア・キャメロン)

最後にご紹介するのは、アーティストとして活躍するジュリア・キャメロンの『新版 ずっとやりたかったことをやりなさい』(2017年、サンマーク出版)。

こちらも、”自己理解”のためのワークとも言える、モーニングページを紹介してくれている本です。日本語の新版は2017年の出版ですが、英語のオリジナル版は20年以上も前に出版され、世界中で親しまれてきた名著です。

以前、こちらの記事でもご紹介したのですが、モーニングページとは、毎朝10分〜15分程度の時間をとって、自分の頭に思い浮かんだことをとにかくノートに書き出していく、というワークです。

「それだけ?」と思われるかもしれませんが、自分の頭の中にあることをひたすら書き出す作業をすることで、頭や心に余白を生み出し、新しいことを吸収したり考えたりする効果が望めます。また、あとからモーニングページを見返すことで、自身の思考の癖に気づくこともできます。

いわゆる、瞑想のような効果があるので、なんだか自分のキャリアについてもやもやしていて、すぐに根本的な解決策が欲しいわけではないけど、すっきりしたい。元気を取り戻したい。効率的に仕事ができるようにしたい。というときに、まず本著を読んでみるのもおすすめです。

何はともあれ、読み始めてみよう

今回は、キャリアに悩む人におすすめしたい本をご紹介しました。

仕事は、私たちが人生の中で多くの時間を割くもの。「悩みなんかなく、いつだってやりたいことがやりたいようにできている!」と言える人はとても少数で、逆に「常に悩んでいる」状態の方が多くの人にとってのリアルではないでしょうか。

本を読むことで、劇的に何かを変えることは難しいかもしれませんが、新しい捉え方やアイディアを知ることで、何かのヒントになることを願っています。