自宅でずっと仕事ができればいいですが、たまには環境を変えてみたいこともあると思います。そんなときの作業場所としてカフェを真っ先に思いつく人は少なくないでしょう。しかしテレワークのできるカフェではないと、長時間の作業はしにくいうえ、PCの画面を誰に見られるかわからない怖さもあります。やはり集中できるスペースで仕事をしたいところです。自宅以外のおすすめなテレワークスペースを紹介します。

テレワークに相応しい場所とは?

テレワークの場所選びに大切にしたいポイントを紹介します。

1.Wi-Fiに接続できる
テザリングやモバイルWi-Fiなどを利用していない人は、Wi-Fiが使える場所を選ぶ必要があります。しかし企業によっては、セキュリティの観点からフリーWi-Fi経由のアクセスを禁止している場合もあるので、事前に確認しておきましょう。

2.電源が確保できる
数時間仕事をすることを考えると、電源の確保は必須です。コンセント付きの席が多くある場所を選ぶと安心です。

3.集中できる環境
まわりの人の話し声だけではなく、電車の音、ときにはエレベーターの音、ドアの頻繁な開閉音などが気になる場合もあります。気になるポイントは人それぞれ違うため、あらかじめチェックしておきましょう。

4.デスク・テーブルの広さ
狭いスペースの場合、資料が広げられず仕事がしづらい場合があります。デスク・テーブルの十分なスペースを確保できる場所を選びましょう。

5.通いやすい立地
どんなに素敵な場所でも通えなければ意味がありません。自宅からのアクセスが良い場所を選ぶことも、ストレスフリーで仕事ができるポイントといえます。

テレワークにおすすめな場所を紹介!

「コワーキングスペース」

コワーキングスペースとは、テレワークをしている会社員や個人事業者が、ワークスペースを共有しながら仕事ができる空間です。2010年5月に日本で初めてのコワーキングスペース「cahoooz」がオープン。その後、続々と増え、2019年時点で799施設あると言われています。

Wi-fiは公衆のフリーとは違ってメンバー専用、個室のある施設もあるので、情報の取り扱いに注意が必要な人には嬉しい場所といえるでしょう。

1日または時間単位で利用料金を支払う「ドロップイン」や、月単位で支払う「入居(メンバーシップ)」などの利用形態があります。

法人登記、郵便受取、電話取次をはじめ、弁護士や会計士の紹介を行うコワーキングスペースもあるため、ご自身の仕事の内容や状況と照らし合わせて判断するといいでしょう。

サテライトオフィス

サテライトオフィスとは、企業の本拠地から離れた場所に設置するオフィスのことです。企業の支店や支社ほどの設備はなく、小規模なのが特徴です。

オフィスの形態は大きくわけて、シェアオフィスなどを利用する共用型のサテライトオフィスと、自社専用の仕事スペースを設置する専用型サテライトオフィスがあります。

その他にも、東京都では多摩地区の宿泊施設の客室をサテライトオフィスとして1日1室500円で提供するサービスを開始するなど、さまざまな形態のサテライトオフィスが誕生しています。

設置場所によって違うサテライトオフィスの役割

サテライトオフィスの役割は、設置場所により大きく異なります。

・都市型サテライトオフィス
自社と顧客先との往復時間を削減することで、より迅速で手厚いサービスが行えます。

・郊外型サテライトオフィス
従業員の自宅の近くにサテライトオフィスを設けることで、通勤時間を削減。子育てや介護などによる離職対策にもつながります。

・地方型サテライトオフィス
地方の空き物件や遊休施設などをオフィスとして活用。地方の優秀な人材の獲得とともに、地域活性化も期待できます。地方へのビジネス展開にもつながりやすいでしょう。

またサテライトオフィスは、災害時も事業を継続するための計画「BCP(事業継続計画)」としても有効な選択です。企業の本社が災害やテロなどにより機能が麻痺してしまった場合、オフィスを別に設置しておくことで事業の継続が可能となります。仕事場所を分散させることは、感染症対策としても効果を発揮するため、多くの企業に注目されているのです。

総務省ではサテライトオフィスの開設に戸惑いを感じている企業に向けて「おためしサテライトオフィス」プロジェクトを実施。その中で地方公共団体がサテライトオフィスに誘致または関与した数は、平成30年度末時点で444社にものぼります。東京や神奈川をはじめ、地域によってサテライト地がない場合もありますが、一度「おためしサテライトオフィス」をご覧になってみてはいかがでしょうか。

ホテルの日帰りデイユースプラン

ホテルのデイユースプランを利用すれば、完全な個室が確保でき、落ち着いてテレワークが行えます。宿泊プランに比べて数時間だけの利用が可能で、料金もお手頃。朝から夕方など、気軽に活用できます。社外秘の資料を広げて作業をしたい時や、集中して仕事をしたい時などにも重宝するはずです。

東京都宿泊施設テレワーク活用事務局では、テレワークのできる宿泊施設を紹介しています。利用したいエリアを指定して探してみてはいかがでしょうか。

カラオケの個室

カラオケ店では、テレワークプランを用意した店もあります。多くのカラオケ店は駅前立地でアクセスがしやすく、コンセントや携帯の充電器の無料貸し出しをはじめ、Wi-Fiも整備されています。カラオケ店によっては、テレワークプランの場合、カラオケの電源が切られているため、仕事中歌いたくなってしまう人でも、仕事に集中しやすいでしょう。
またドリンクバーの利用も可能。個室のため、機密情報の漏洩の心配も軽減できます。

ただカラオケ店によっては隣室の歌声が気になる場合もあるでしょう。一人で作業をしている時は良くても、オンライン会議や取引先からの連絡が入った場合に困る可能性がないとはいえません。またオフィスのように、ファックスやコピー機などの設備は基本的にないので注意しましょう。

※上記の情報はすべてお店により異なります。記載のサービス内容の有無は、あらかじめ公式サイトをご確認のうえご利用ください。

ネットカフェ

ネットカフェの中には、鍵付きの個室を用意しているお店もあります。無料ドリンクサービス、Webカメラの貸し出し、印刷や複写機の利用など、さまざまなサービスを行っています。

新聞やビジネス誌などが充実した店を選べば、情報収集の場として利用可能。個室の場合、急なWeb会議にも対応しやすいでしょう。

飲食店のタイムシェア

コロナウイルス拡大にともない、集客に悩むお店が数多く出ています。そこで飲食店をはじめとする各種店舗の空席をテレワークスペースとして時間貸しするサービスを利用する方法もあります。仕事をすることで、飲食店の応援にもつながります。

予約不要のワークスペースシェア「テレスペ」は、LINEで友だち追加をすることで、電源やWi-Fi付きのお店の、リアルタイムな空席が表示されます。今すぐ作業できる場所を探す時などにとても便利です。

テレワークのできるスペースを上手に使って効率アップ!

生活をする場所である自宅でテレワークを行う場合、自己管理がしっかりできていないと、作業効率が悪くなってしまう場合があります。仕事をするための空間を確保することでメリハリが生まれ、効率もUPするでしょう。自分らしく仕事ができるワーキングスペースを見つけて、快適なテレワーク生活を送ってください。