オンライン会議をしていて「お互いの温度感がわからない」「発言しにくい」「議論が盛り上がらない」と感じた経験はありませんか?

昨今、オンライン会議の機会が増えてきたとはいえ、画面に向かって話すことへ違和感や苦手意識を持つ人は多いですし、対面の会議の進行には慣れている人でもオンライン会議となった途端に「何だか今回はうまく会議を回せなかったな…」なんてこともあるでしょう。

そんな居心地の悪さを解消して、参加者がリラックスし、有意義な議論ができるとしたらどうですか?今回は、とっておきの処方箋をご紹介します。

オンライン会議だと何だかうまく話せない!のワケ

普段の会議では、発言もするし、司会進行にも抵抗がないのに、なんだかオンラインとなると、うまく話せない、ぎこちなくなってしまう、ということは、多くの方が経験しているのではないでしょうか?

なぜ、オンラインだとうまくいかないのか。
もっとも考えられる原因は「相手の反応がわかりにくい」から。

人間は誰かと会話をするときに、言葉以外からもたくさんの情報を得ています。例えば、顔の表情や目線、声色や相づち、体の向きなどから、様々な意味合いを受け取ることができます。

これが、オンラインとなると、誰かがうなづいてくれていても画面上では気付けなかったり、せっかくの発言も聞き取りづらかったりして、普段の会話で得られる情報と比べると、相手の反応をみるための判断材料がごっそりと抜け落ちてしまうのです。

気の知れた友人や家族であれば、問題ではないかもしれませんが、同僚や上司、クライアントとの会話となれば、これらの情報の欠如により、不安になったりうまく話せなくなってしまうのもうなづけます。

「チェックイン」とは?

そんなときに試してほしいのが「チェックイン」です。

チェックインとは、「会議のはじまりに、参加者全員に一言ずつ発言してもらう」ことを言い、いわば会議に参加するための準備体操のようなものです。

発言と言っても、何を話せばいいの?と思われるかもしれませんが、話すべき内容に絶対的な決まりはありません。

おすすめなのは、
・いまの気持ち
・この会議に期待すること
・いま気になっていること
などを話すこと。

例えば、
「実は今日は母の誕生日なので、プレゼントを喜んでくれるかいまから楽しみです」
「今日は、新しいプロジェクトのスタートということで、少し緊張しています」
「実は、昨日から風邪気味で、ちょっと元気がないです」
「夕方の会議準備ができてなくて、焦ってます!」
といった具合です。

チェックインの効果とは?

チェックインの効果として
・誰かに自分の話を聞いてもらえる場であると感じ、リラックスできる
・リラックスできるので、発言したり誰かの発言を受け入れる準備ができる
・それぞれの状況をイメージしやすくなることで、相互にサポートしようという意識が生まれる
などが挙げられます。

会議をより有意義な場にするには、リラックスして、躊躇せずに発言ができたり、相手の言うことを聞き入れ、サポートする意識が不可欠です。しかし、いきなり会議の本題に入ってしまうと、そういった準備ができずに、形式的な場となってしまいがちなのです。ましてや、居心地の悪い思いをしたり、ひどく疲れを感じてしまうような会議は、避けたいですよね。

そんなときに、チェックインが効果を発揮します。

チェックインで意識したいポイント2つ

チェックインのポイントとして、意識してほしいことが2つあります。
1つは、誰かが発言したら、拍手をすること。
もう1つは、誰かの発言を、評価しないこと。

拍手と言っても、大仰なものではなくて構いません。人間は、拍手されることで「承認」や「受け入れてもらっている」ことを感じます。できれば画面に映る位置で、拍手をしてみましょう。最初は、形式的に感じるかもしれませんが、継続していくとその意外なほどの効果を感じていただけるはずです。

チェックインはあくまで、全員が一言でも発言することが目的です。長々と話したり、役に立つ話や面白い話をする必要はありませんし、体調が優れない、などネガティブなことを話しても構いません。それぞれの発言の内容を評価しないように意識することも重要です。

オンライン会議をもっと有意義なものに

チェックインは、会議の冒頭ほんの数分行うだけで、大きな効果を発揮します。

クライアントとの会議でいきなり「チェックインしましょう!」と切り出すのは少し難しいかもしれませんが、「実は今日こんなことがあったんですよ」と自分の気持ちを共有してから会話をスタートしてみませんか?

テレワークをしていると、誰かとコミュニケーションをとる時間は大変重要です。せっかくの機会を、居心地が悪かったり、リラックスできずに過ごすのはもったいないですよね。

オンライン会議をもっと有意義な場にできるよう、ぜひ、チェックインを活用してみてください。