テレワークにおける人事評価は、成果主義になりがちななか、個々の目標を設定し、達成度合いを評価する企業もでています。テレワーク勤務時、同じ業務をしていても評価に差が出てしまう場合もあります。評価されにくい人とは、どのようなタイプなのでしょうか。

人に頼むことが苦手で、すべてを抱え込みがち

オフィスでの勤務の場合は、個々の業務量は同じ職場にいる人間ならば把握しやすいでしょう。テレワーク勤務では、その人がどれくらいの量を抱えているか可視化しにくいため、人によって仕事量のバラつきが出てしまう可能性があります。対策としてスケジュールの共有が挙げられますが、どうしても文字や色わけなどでの表記では、業務量の多さがオフィス勤務時よりも分かりにくくなりがちです。

そのため人に頼まれると嫌といえないタイプの人や、人にお願いすることができないタイプの人は、業務を抱え込みがちになります。その結果、業務の質が下がり、自分の評価も下がってしまう可能性も。

業務量を把握し、オーバーワークになる前に社内の人に相談することが大切です。会社は1つのチームであり、1人の仕事が滞ることは、個人の問題に留まらず、会社の業務に支障をきたす場合もあります。「断ったり、人に頼んだりすることは、自分のためだけではなく会社のためでもある」という意識を持ちましょう。

進捗状況をシェア内容が不十分

会社側としては、全体像を把握して、仕事の割り振りを管理する役目の人物がきちんと機能していることが重要です。さらに適時、コミュニケーションの時間を設けることで、業務量の采配も変わってくるはずです。

もちろん会社側が進捗状況の報告を課しても、その内容によりせっかく真面目に勤務していたとしても、細かく書いている人に比べて成果が見えにくい場合があります。進捗状況のシェアは、長時間労働や業務量の過多防止にもつながるため、適切に行うことが大切です。

ミスを隠しがち

テレワーク勤務の場合、何らかのミスをしても会社側に知られずに処理ができてしまう場合があります。しかしミスが表面化し、ミスを共有していなかった点が社内に知られた場合、信用問題に発展します。なるべく、小さなミスでも上司や同僚に相談することで、大きなミスを防ぎ、結果的に評価にもつながってくるはずです。

会社側も働き手一人ひとりとのコミュニケーションを図る努力をしていくことで、相談しやすい土壌を築いていく必要があります。

レスポンスが遅い

オンラインでのコミュニケーションが主となるテレワーク勤務において、レスポンスの良さを気にする人は多くいます。レスポンスが悪いと、相手への信頼問題にも発展しかねないので、気をつけたほうが良いでしょう。

また会社側も業務連絡の場合は「返信不要」や「見た人はスタンプを押してください」など、どのような行為をするだけで良いか的確に伝えておくと、最小限のアクションで済むため、働き手の負担も軽減されるでしょう。

テレワーク勤務で高評価を得るのは、その人物の努力だけでは難しい場合もあります。会社側も、なぜその働き手の評価が下がるような状況になったのかを分析し、改善していくことが大切です。そうすることで会社への信頼や愛着心に変化が現れ、離職率も変わってくることでしょう。テレワークで評価されにくい人は、会社側の努力で変わり、大きな戦力へとなり得るのです。